毎日々々忙しい
鉄筋コンクリートの箱の中で
次から次へと終わることなく
忙しさに忙殺されている
だから
せめて休みの日には銀輪に跨って
こころと身体のバランスを取り戻しに行こう
人々が憩う水辺に
綺麗な蓮の花が咲いた
何て美しいのだろう
可憐な睡蓮も咲いた
何て愛らしいのだろう
遠い遠い記憶の中で
同じように蓮の花や睡蓮を見たことがあるのだろうか
その美しさにこころ打たれたことがあるのだろうか
華々は毎年々々同じように咲きつづけているのに
忙しさの中に埋没した人々は
そのことにさえ気付かないのかもしれない
アスファルトに舗装された道路じゃない
車が行き交う汚れた空気の中じゃない
土の道を走りたい
小さな命が沢山育まれている
森の中の土の道
大地の力を受けた樹々が生い茂る
遠い遠い記憶の中で
一本の樹だったことがあるのだろうか
何でこんなに愛おしいのだろう
走り疲れて休んでいると
心地よい風が吹き抜ける
日差しの緩んだ夕暮れ時
柳の枝も気持ち良さそうに揺れている
風の優しさ
風の歌が聞こえる
人より速く走りたい訳じゃない
人より距離を伸ばしたい訳じゃない
銀輪に跨って
美しい花咲く水辺へ
森の中へ
風の中へ
自然の中へ
忙しさに振り回されている自分が死んで
新しい自分に再生される
死と再生の無限のサイクル
それを実感しに
出掛けているんだ
産まれ変わって賦活されたエナジーで
日々を生きるために
出掛けているんだ
走行106.72キロ 積算1005.6キロ
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